陸地から離れた沖を漕ぐレース
去る12月8日に「GlideTrial vol.11」に出場しました。
葉山からスタート、江ノ島まで行き、折り返して戻ってくる24km強の長距離レースです。
ここ数年、秋・冬の回はサーフスキーOC1・V1(1人乗りカヌー)のレースです。
春にはプローンパドルボードとSUPのレースも行なってくれます。
僕は今年、怪我の影響もあって例年に比べて圧倒的にサーフスキーを漕ぐ時間が少なかったわけですが、
綺麗な湘南の風景と、沖を漕ぐ静かな時間を過ごしたくてエントリーしました。
この時期の葉山、逗子、鎌倉の海はとても綺麗です。
夏の強い日差しよりも優しいいまの日の光が作る柔らかいエッジが表現する景色は
違う作者が描く絵画のようにこの時期ならではの風情があります。
スタミナが心配でしたが、とにかく頑張ってみようと。
レース中継アプリ「HURRAY」
このレースでは、選手はスマホを携行します。
安全管理の意味で、何らかのトラブルでコース途中で上陸するなどした際の連絡手段として。
ここ数回は、位置情報を確認できるアプリを導入していました。
そのアプリがバージョンアップして、選手の位置を把握できるだけでなく、
選手情報や実況中継も見ることができるようになっていました。
レース中は出場していたので実況を見ることはできませんでした。
しかしレース後に、全選手のレース軌跡をウェブ上で再生してくれました。
沖を漕ぐレースは、コースロープが張られているわけでない広い海を、山並みや港、建物など目標物を自分で定めて好きにコース取りをします。
風や波の様子でコース取り如何でタイムがガラッと変わる場合もあります。
ですので他の選手と自分のコース取りを比較できるのは、
レース後にみんなでワイワイ語り合うときにとても盛り上がるネタになりました。
この「HURRAY」というアプリ、他のスポーツにも親和性が高いと思います。
更にバージョンアップしそうな話も聞きました。
楽しみです。
新しい情報を掴んだらまたブログで紹介しますね。
不安的中
レースは予想通りスタミナが保たなくて江の島の手間でブレーキが。
残りは景色を見るのもそこそこに、ただただ辛かったです笑
ゴールしてしばらくのあいだ、ふつうに歩けませんでした。。。
自然の力を利用できる追い風・追い波になる区間は残念ながらありませんでしたが、振り返ってみると
片道1kmをグルグル往復する普段の多摩川よりも、片道約12kmを往復する、
しかも陸地から遠く離れたところを漕ぐコースはスケールが大きくて気持ち良かったです。
何よりただゴールを目指すことだけを考えて、ゴールするために
いまその瞬間やらなくてはいけない動きやコース判断に没頭した2時間40分は、心を完全にクリアにしてくれました。
普段漕いでいる多摩川でも心身がクリアになる実感は濃く抱いていますが、海でのこのスケールの時間はまた格別でした。
こういう頭や気持ちをクリアにできる時間を持てることはとても有意義です。
悩みの尽きない毎日ですが、前向きに暮らすことができるのはこの時間があるからです。
このレースのディレクターは自身も長距離レースを幾度も経験している方で、選手の望むポイントを熟知されています。
またライフセーバーとしての経験と人脈も豊富で、湘南地区のライフセービングクラブに安全管理をお願いして体制を固めています。
そしていつも新しいアイデアを模索しているので、
回を重ねる毎にイベントとしての盛り上がりもどんどん増していて、参加してとても楽しい時間を過ごせます。
運営に携わったみなさん、今回も他ではできない楽しい時間と経験を与えてくださり、ありがとうございました!